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『ストレンジャー・シングス』感想 映画以上!を目指した攻めてるドラマ

前から気になっていた『ストレンジャー・シングス』が観たい。

そんな、夫からの熱い要望があり、Netflix(ネットフリックス)のオリジナルドラマである『ストレンジャー・シングス』を見るために、30日間の無料体験を利用することになりました。

すでにHuluとAmazonプライムビデオを契約中の我が家。さらに新たな有料動画サービスの契約なんて無理むり!と言いながら、ひとまず夫と一緒に視聴を始めた私。

これが、まあ、恐ろしいことに、面白くて…。怒涛のシーズン1一気見です。

シーズン2・3は引き続きすぐ見るとして、シーズン4の制作も決定しているとのこと。無料期間後のNetflix契約がちらつきます。

そんな続きが気になりすぎるドラマ『ストレンジャー・シングス』をご紹介します。

《作品について》

1.あらすじ

舞台は1980年代のアメリカ。インディアナ州ホーキンスは長年事件とは縁がない平穏な町だったが、ある時期から電気系統の障害が頻繁に起こるように。

ある日、12歳の少年4人組のうちの1人であるウィルが、得体の知れないものに襲われ失踪する。少年たちは、ウィルを探すために森の中に入り、そこで何かから逃げてきた11(イレブン)と名乗る少女と出会う。

イレブンは不思議な力を使い、ウィルは生きていると言う。

町では連続して事件が起こり、それらは全て森の中にある謎の研究施設へと繋がっていく。

2.キャスト

  • ウィル・バイヤーズ(ノア・シュナップ):失踪する12歳の少年
  • ジョイス・バイヤーズ(ウィノナ・ライダー):ウィルの母親 シングルマザー
  • ジョナサン・バイヤーズ(チャーリー・ヒートン):ウィルの兄 音楽と写真が趣味
  • マイク・ウィーラー(フィン・ヴォルフハント):4人組の一人 ウィルの友人
  • ダスティン・ヘンダーソン(ゲイテン・マタラッツィオ):4人組の一人 ウィルの友人
  • ルーカス・シンクレア(ケイレヴ・マクラフリン):4人組の一人 ウィルの友人
  • イレブン/エル(ミリー・ボビー・ブラウン):超能力を持つ少女
『ストレンジャー・シングス 未知の世界』第1話 特別映像 – Netflix / youtubeより

《ドラマチック感想》

点が線になる、ぼやけてないストーリー

SFの海外ドラマといえば、不思議な現象が突如起こって、その原因は何で最後はどこに行きついたのか良くわからない話ってなけっこうありますよね。

それって、シーズンが続いたときのことを考えて、大事なところをぼやかしてしまうからだと思うんです。アンダーザドームとか、LOSTなんかも面白かったんですけど、そういう類かな。

だけどストレンジャーシングスは、国家機密、陰謀、超能力、パラレルワールド、UMAとてんこ盛りの要素が複雑にが絡まっているのに、起こったことの原因と経緯と着地点があって、点がちゃんと線になっています。そこが絶対的な面白さの要因!

さらに、シーズン1で完結しながらも、次につながる要素もたっぷり残してあるという、見事な脚本だと思います。

子役が活躍する攻めてるドラマ

このドラマの見どころの1つは、なんといっても子供たち。子役の配役が素晴らしいです。

4人組のピュアで冴えないオタク男子たちも可愛いですが、特にこのドラマの重要人物である女の子、イレブンが超絶かわいい!

『レオン』でマチルダ役を演じたナタリーポートマンに通じるような美しさで、普通の少女ではない難しい役を見事に演じ切っています。

それに加えて、これまた子供たちの表現力を生かす脚本のうまさが存分に散りばめられていて、ちょっとしたやり取りに思わず吹き出したり、ピュアな心のやりとりに心震えさせられることがしばしば。

ドラマで子役を中心にするって、けっこう一か八のところがあると思うんです。

有名俳優を主人公にすればそれだけで安定した視聴率がとれるのに、無名の子供たちを起用すると、その点は0からのスタートになるし、人気が出て長期化したら子役たちの成長との兼ね合いが難しくなってくるし。

そんなことは物ともせず、子供たちをこれでもか!と主張させるこの作品は、脚本に自信たっぷりの、「映画以上」を目指している攻めてる作品だなあと思います。

有名映画へのオマージュがいっぱい

ストレンジャーシングスのジャンルは何か?と聞かれたら、SF、ホラー、ミステリー、冒険、青春、と色んなジャンルが思い浮かびますが、そのイメージの一因にもなっているのが、有名映画へのオマージュです。

色々な映画の名シーンを彷彿とさせる場面がストーリーの中に自然に入れこまれていて、あ、これって!?と既視感を覚えるシーンがたくさん!

私が気付いた作品は、『ET』、『スタンド・バイ・ミー』、『グーニーズ』。どれも大好きな作品ばかりです。あ、『ゴーストバスターズ』はめちゃダイレクトに登場してたな。

有名映画のシーンを思い出したり、これはあの作品だ!と見つけながらドラマを楽しめるのも、ストレンジャー・シングスの魅力の1つです。

ウィノナ・ライダーが増幅させるノスタルジー

ドラマのもう1つの見どころといえば、失踪した少年ウィルの母親役を演じたウィノナ・ライダーです。

最初、ぱっと見わからなかったです。あの可憐なウィノナ・ライダーが!

若かりし頃のウィノナは青春映画のシンボルともいえるような存在で、数々の名作に出演していました。

そのウィノナが、少しくたびれた印象で、高校生と中学生の息子を持つシングルマザーのジョイス役を演じています。行方不明になった息子を探して、なりふり構わない取り乱し方や感情を暴走させる演技はさすがの女優魂!

懐かしい映画たちへのオマージュや、ウィノナが子供を思う母親を演じる姿は、年齢を重ねて子供から大人になった私たちに、不思議なノスタルジーを感じさせてくれます。

昔の映画も改めて見直してみたいな、となりました。

私が一番好きなウィノナ出演の作品はこちら

おすすめ度 

『ストレンジャー・シングス』は間違いなくお勧めできる一押しのドラマです。

このドラマを見ることによって手を出してしまったNetFlix。現在視聴しているHuluとAmazonプライムに加えて、さすがに有料動画サービス3つは契約しすぎなので、どれかはあきらめなきゃな…。

残りの無料期間でじっくり検討したいと思います。