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文系アラフォーの挑戦!基本情報技術者試験の受験体験記

ITパスポートに引き続き、基本情報技術者試験(FE)資格の取得を目指し勉強していましたが、31年度春季、2回目の受験で何とか合格することができました!

生粋の文系で、仕事もITに関係しない業務の筆者ですが、会社の自己開発目標として資格取得に挑戦。

基数変換?アルゴリズム?な状態から始まり、途中、心が折れそうにもなりましたが、あまりにも苦手なことだらけだったおかげで、最終的にはポイントを押さえた勉強ができたと思います。

そこで、実際に受験してみて感じた合格への勉強方法や必勝ポイントなどを紹介したいと思います。

1.受験結果データ

まずは私のデータをご紹介。

勉強時間約10か月(2回の受験とITパスポートでの学習合わせて250時間くらい)
受験回数2回(30年度秋季・31年度春季)
選択言語表計算
受験回午前午後
1回目(30年度秋季)77点54点
2回目(31年度春季)77.50点74.50点

1度目の試験は不合格だったのでちゃんと記録をとってなかったのですが、大体これ位の点数だったと思います。

勉強は、試験2か月くらい前からあせって参考書を読みだし、毎日1~2時間勉強をしたという感じです。

1回目の受験が終わった後は、あと100回受けても午後問題に受かる気がしなくて、自己開発目標に設定した自分を呪いました。

選択言語の表計算では、関数は使用可能、マクロは基本的な知識があった程度です。

2.基本情報技術者試験(FE)って?

国家資格の情報処理技術者試験(スキルレベル:1~4)の区分レベル2の試験であり、SEやプログラマの登竜門として位置づけられています。

ITパスポート(スキルレベル1)がITを活用する側の知識を評価するものであるのに対し、主にITを設計する側の知識を問われるのが情報技術者試験のレベル2以上の試験となっていて、基本情報(FE)はその一番基本的な部分といえます。

求められる知識

FE試験に出題されるのは、以下の3つの分野。

  1. テクノロジ系:コンピュータシステム・アルゴリズム・プログラミング・データベース・ネットワーク・セキュリティ・システム開発など
  2. マネジメント系:プロジェクトマネジメント・サービスマネジメントなど
  3. ストラテジ系:システム戦略・経営戦略・法務・財務など

それぞれの範囲は幅広く、特にアルゴリズムやプログラミングなどテクノロジー系で出題されるものは、仕組みや理論を理解できていないと問題を読み進めることも難しい問題があったりします。

「基本」といっても、実務経験のない学生はもちろん、プログラミング経験のない非IT系社会人にとって、求められるレベルの高さは中々のものだと思います。

効果的な学習方法

それでは、文系アラフォーで非IT社会人の私がどのように勉強したかを紹介したいと思います。

★午前試験対策

午前試験対策ポイント》
午前問題は四肢一択で、過去と同じ問題が出題される割合も多く、また、午後問題の理解ができているかミニテストにもなるので、午後問題対策の隙間時間に出来るだけ多くの問題に触れておくことが大切です。

私がやった勉強方法は、参考書を軽く一周読む過去問を解くわからない箇所を参考書で捕捉しながら過去問をひたすら解くの流れでした。 

FE試験ではより専門的な知識が必要となるので、前提知識がなければ真っ暗闇を進むような感覚になります。

なので、やみくもに過去問を解くよりも、何のことを言っているのかイメージがつかめる程度に知識を取り入れてから、過去問に進むのがおすすめです。

そのあとは知識を捕捉しながら過去問をできるだけ数をこなす!これに限ります。

そこでおすすめなのはこちらのサイト。どの体験記を見ても、必ずと言っていいほど、皆さんこちらを利用されています。
基本情報技術者試験過去問道場

★午後試験対策

《午後試験対策ポイント》
まず自分の得意分野を知ること。そのために、過去問をできるだけ多く解く。苦手分野、アルゴリズム、プログラミング問題は、基本の知識を確実に抑える。応用は余裕があればくらいの気持ちで。

午前・午後の勉強時間の割り当ては3:7くらいです。2:8でもいいかも。合格への最重要ポイントはやっぱり午後問題の攻略です。

午前問題をそこそこ解けるようになっていても、油断してはいけません!

そして、対策を練るには、まず敵を知ることが重要です。過去問を解きながら、自分の得意分野、苦手分野を見極めます。そこから点取りの目途を立ててみるのがいいと思います。

私は苦手分野とアルゴリズム・プログラミングは半分取れればいい、得意科目と情報セキュリティは満点、それで合計60点を取る!と目標をたてて学習しました。

ここがポイントです。目指すのはとにかく60点!100点なんて取らなくていいんです。

実際、アルゴリズム・表計算は問題を最後まで読んでいません。私の実力では、全部読んでいたら試験時間が倍でも時間が足りないと分かっていたので、それに合わせて勉強も基本を押さえることに集中しました。

その結果、得意分野は8割以上、苦手分野は5割以上を確保、あとは適当にマークしたラッキーな当たりも含めて74点をとることができました。

注意)
:2019年秋季より、出題の配点方法が大きく変わることが発表されており、一層、技術的な知識が必要な内容となっています。

新しい午後問題の出題内容と配点は以下のとおりです。

分野 必須/選択 配点
問1 情報セキュリティ 必須 20点
問2-4 ソフトウェア・ハードウェア、データベース、
 ネットワーク、ソフトウェア設計
選択
4問中2問
各15点
問5 プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、システム戦略、経営戦略、企業と法務
問6 アルゴリズム 必須 25点
問7-11 プログラミング
(C言語、Java、Python、 アセンブラ言語、表計算)
選択
5問中1問
25点

3.おすすめの参考書

2回に渡って試験を受けたため、使用した参考書も増えました。本屋さんで吟味してから購入し、実際に使用して使いやすかった参考書を紹介します。

1.キタミ式イラストIT塾基本情報技術者

イラストで説明してあるので、他の参考書と比べてダントツにイメージしやすくて覚えやすいです。さりげなくプログラマの心得的なことも書いてくれています。1冊では足りない情報もありますが、全体の流れをつかむのにおすすめです。

2.出るとこだけ!基本情報技術者 午後

これだけだと全体は把握できませんが、全体が見えていると、まさに出るところだけに絞られていることがわかるピンポイント学習用です。予備校で教えてくれそうな理解へのテクニックが書かれてあり、学習の後半はこちらを集中して使いました。

3.基本情報技術者 過去問題集

ネットなどで過去問があるサイトはたくさんありますが、午後問題は問題が長くパソコンでは見にくいため、1冊は用意しておくと良いと思います。こちらは掲載回が多いのでおすすめです。

4.アルゴリズム問題がちゃんと解ける本

FE試験用に特化したアルゴリズムの本は数が少ないです。その中で、こちらは基礎からアルゴリズムを学びつつ、試験用に合わせた解法がのっていたため、超初心者・独学の私でも対策をすることができました。

5.基本情報技術者 表計算 とっておきの解法

プログラミングで私は表計算を選択したので、こちらを1冊購入。仕事で関数・マクロはある程度使用していますが、試験独特の表記にわけがわからなくなることも。その扱いにこの本で慣れることができました。

まとめ

ITパスポートの延長で、気軽に受験を考えていた基本情報技術者試験でしたが、個人的には思っていたよりもずっと難しい試験でした。

これを簡単に取得できる人たちは本当にすごいと思います。

この資格の知識がスキルアップに直結という人は多くないかもしれませんが、取得が一定の知識を持っているという証明になることは間違いないです。

これからの時代、ITに従事する人材はどんどん重宝されると思います。その指標として重要な資格だと思うので、取得を目指している方はぜひ挑戦してみてほしいです。