年末年始の休暇を利用して、親戚のいる香川県に遊びに行ってきました。
香川県で100名城に指定されているお城は2つ。高松城と丸亀城です。今回は現存天守12城のうちのひとつ、丸亀城に訪問。
丸亀城は、12城の中で最小の天守であることと、石垣の美しさで知られています。
2017年秋から始めた100名城めぐり。こちらで3城目になります。
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丸亀城の見どころ
1660年に完成した、四国内で最も古い年に天守が完成した丸亀城。
最初に城内にある観光案内所に寄ると、売店のお姉さんが白黒にコピーしたパンフレット(カラー版は天守に入場するともらえる)に丸を付けながら、見どころを説明してくれました。
◆転んだら止まれない!?「見返り坂」
まず、大手門から本丸に向かう時点ですぐに目に入ってくる急な上り坂。あまりに急で、後ろを振り向いてしまうことから「見返り坂」と呼ばれているそう。
観光案内所はこの坂の麓にあるので、脚と腰が悪いうちの母は、この傾斜を登り切るのは難しいかも、ということで、そこで待たせてもらうことに。
実測値は11~13度くらいの傾斜だそうですが、体感としてはもうちょっとある感じ。
登りも大変ですが、下りで転んだりしたら大変そう。ノンストップで坂下まで転がってしまいそうです。
◆曲線美が素晴らしい「扇の勾配」
見返り坂を登り切ったところで目に入る三の丸北側の石垣の角。その部分は美しい曲線美から「扇の勾配」と呼ばれています。
横長の石を交互に積む「算木積み」で、上部にいくほど傾斜が増す造り。頂は垂直になるように独特の反りを持たせた計算づくの美しいデザインです。
綺麗に咲いたツツジも映えていました。
◆いわくつきの「井戸」
二の丸と三の丸にそれぞれある井戸は、どちらも伝説があります。
二の丸井戸:丸亀城で最高所にある井戸で、深さ65m。美しい石垣を完成させた功労者である羽坂重三郎は、この見事な石垣を鉄棒ですいすいと登ることができた。それにより、来敵に通じることを恐れた殿様によって、井戸の中に入ったところに石を投じられ、殺されてしまった。
三の丸井戸:石垣と同じ花崗岩で頑丈に作られている。現在は空井戸となって封じられているが、城外へと通じる抜け穴伝説がある。
写真は三の丸井戸。かなり大きかったです。
◆城から望む街の景観
丸亀城の石垣は、山麓から山頂まで4重に重ねられ、その高さは合わせると60メートルになり、これは、日本一高い総高になるそう(単独で日本一は大阪城の石垣)。
その高さの城内から望む街は、これまた絶景です。
三の丸の月見櫓跡からは、「讃岐富士」と呼ばれる飯野山を正面に見ることができます。
また本丸からは、瀬戸内海が一望でき、瀬戸大橋を見ることも。あいにく訪問した日は曇りだったけど、天気がよい日には、最高の観望スポットだろうなあと思いました。
◆現存天守12城中の「最小天守」
3層3階建の天守は、現存する12天守の中で最小。
北側には石落(防御用開口部で真下にいる敵を攻撃する)や狭間があり、その他の面には唐破風や千鳥破風で意匠が凝らしてあります。
見事な石垣の頂点に佇む姿は、なんとも言えない風情がありました。
本丸は絶好の見晴らし。この日は風が強く、観光客はまばら。天守への入口も閉めてあって、「開けてお入りください」の看板が出ていました。
扉をあけて中に入ると天守内に受付があり、そこで入城料を支払います。
1階は書状や兜などの展示物があり、お城にまつわる歴史を感じることができました。
外見の風格は、他の天守に全く劣りませんが、やはり最小の天守ということで、内部は割と早く回れてしまいました。
◆100名城スタンプ置き場
丸亀城のスタンプ置き場は、天守の中にあります。天守は有料(大人200円)ですが、受付で申し出るとスタンプを出してもらえるようです。
入場料を支払って中に入ると、入口右奥にスタンプ台がありました。
3城目もばっちり。
年末の寒い中、観光客は少ない印象でしたが、スタンプを押す人はけっこういてびっくり!皆さんも長期休暇を利用して、お城巡りをされているんですね。
私が持っている100名城スタンプ帳はこちら。
小さい天守ながらも、「石の城」と形容されるほどの石垣をはじめ、いわくつきの井戸や、お城から見える景色まで、見どころたくさんの丸亀城。ぜひ訪問してみてください。