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思い出という宝物をプレゼント。おすすめ「絵本作家×作品」10選。

子供の頃に好きだった絵本の内容って今でも覚えているし、けっこう考え方や教訓をそこから得たりしていませんか?

大人になって、子どもへの読み聞かせで絵本を読む機会が増えましたが、大人になった今でも、絵本の世界に引き込まれ、想像力をかきたてられることがしばしば。絵本の持つ力って本当にすごい!

そして何より、絵本を一緒に読んで楽しかった記憶は、子供にとっても、大人にとっても大切な宝物になりますよね。

だから、子供にはたくさんの面白くて良い絵本を選んであげたいです。

そこで、おすすめしたい大好きな絵本作家さんとその作品、10選をご紹介します!

思い出という記憶のプレゼントにもなる絵本。家族にお友達の子に。ぜひ絵本選びの候補にしてみてください。

1.谷川俊太郎×『もこもこもこ』

谷川俊太郎さんというと詩人という印象が強いですが、絵本作家としてもたくさん素敵な作品を出版されています。

谷川さんの魅力は、なんといっても言葉の並びの心地よさです。

そんな中、私がすべての絵本の中で一番好きな作品が『もこもこもこ』。

短い擬音だけで表現される音の世界と、シンプルなビジュアル。なのに、わくわく、どきどき、不思議と絵本の世界に惹き込まれます。絵は画家の元永定正さんです。

0歳の子も夢中になるおすすめの絵本です。

2.五味太郎×『みんなうんち』

大人の私たちが子供の頃から活躍されている日本絵本界の大御所、五味太郎さん。

なんと、400冊以上の本を出版されているそう。きっと誰もが一度は作品を目にしたことがあると思います。自分が子供の頃に読んでもらっていた本を、子供に読んであげられるって素敵ですよね。

そんなたくさんの作品の中で、一番おすすめなのは、『みんなうんち』。

ずばりと子供が大好きなワードが題名です。楽しく読めて、それでいて実は真面目でためにもなる内容。

永遠のベストセラー本だと思います。

3.tupera tupera×『パンダ銭湯』

現代の絵本界で一押しの作家さんです。夫婦で活動されていて、誰もが惹かれる魅力的な絵と、ユーモアあふれるストーリーやしかけが特徴です。

作品のクオリティだけでなく、数も多く、個人的には五味太郎さんに通じる作家さんだと思います。

たくさんおすすめの作品がありますが、私が一番好きな作品は『パンダ銭湯』。とにかく面白いです!

ワークショップや個展など精力的に活動されています。ワークショップでは作家本人による面白い読み聞かせも聞けたりするので、機会があればぜひ参加してみてほしいです。

tupera tuperaさんのワークショップに行った記事はこちら

4.岡田よしたか×『ちくわのわーさん』

最近、一番グッとハートを掴まれた大爆笑ファンタジー。

主人公はまさかの「ちくわ」です。関西弁のちくわのわーさんがお散歩しながら、色んな仲間に出会ったり、なりたいものになったり。

作者の岡田よしたかさんは大阪出身で、作中の軽快な関西弁はネイティブならでは!作者の人柄とセンスがあふれ出ている作品だと思います。

大人も楽しめるユーモアあふれる作品は、「うどうんのうーさん」など食べ物シリーズがあり、どれも面白いです。

5.トミー・ウンゲラー×『すてきな三にんぐみ』

トミー・ウンゲラーさんはフランス人の画家・絵本作家です。ブラックユーモアを含む独特の絵とストーリーで、大人にも子供にも心にひっかかりを残す作品を多く生み出しています。

ちょっと怖い、だけど優しい。大人もドキっとするような風刺がある世界。

この「すてきな三にんぐみ」は、誰もが恐れる怖い泥棒が善に変わる意外な展開が面白いストーリーですが、なんといっても絵の魅力がすごい。1ページ1ページがポスターにして飾れそうなほど印象的な作品です。

6.ヨシタケシンスケ×『もうぬげない』

奮闘したり、一生懸命考えたり、悩んだり。こどもの日常をこども目線で描いた作品が多いヨシタケシンスケさん。

おすすめはたくさんありますが、「もうぬげない」はヨシタケさんの代表作でもあり、その世界観が全開!

シンプルな線で描かれる子供の動きがコミカルで可愛いく、大人も子供だった頃を思い出して大笑いせずにはいられません。

子供の共感と発想力を広げてくれる作品です。

7.エリック・カール×『はらぺこあおむし』

言わずと知れた、不朽の名作!

世界的な絵本作家であるエリックカールの作品は、身近なテーマだけど、鮮やかな色彩の美しい絵と、ストーリーに加えられた少しの不思議で、子供たちの想像力をかきたててくれます。

この「はらぺこあおむし」は、月曜日、火曜日と日付を数えながら、あおむしが最後は見事な蝶になるというお話。

子供が保育所に入園したときに、この絵本を歌詞にした曲があることを知って驚きました。そのくらい、この絵本は子供たちの日常に溶け混んでいる名作です。

8.せなけいこ×『ねないこだれだ』

五味太郎さんと同じく、私が子供の頃からずっと活躍されている絵本作家さんのせなけいこさん。

お母さんが子供に話すような、生活のことや悪いこと・怖いものを教えてくれる内容の作品を多く、「ねないこだれだ」は、せなさんの代表作のお化けシリーズ第一作目です。

夜おそくまで起きていると、おばけに連れていかれる…。想像力豊かな子供なら、間違いなく怖い。怖いけど、愛嬌のあるおばけがすごく気になる!

切り絵の味わい深い絵とリズムのある言葉。シンプルだけど、それだけに強烈に印象深い絵と言葉が、記憶の一番深いところにそのまま残ります。

これぞ絵本!といえる作品です。

9.荒井良二×『はっぴいさん』

子供の落書きのように、自由で色鮮やかでファンタジーな荒井良二さんの絵。

絵だけでなく、字も荒井さんの手書きで、絵と字と文の全体で作り上げる独創的な世界観が他にはいない作家さんだと思います。

「はっぴいさん」はその中でも特に大人にも読んでほしい作品です。

登場する男の子と女の子。どちらも直したい短所があります。だけど、見方を変えるとそれは誰かにとっては長所。そのままの自分を、相手を認めるということの大切さを教えてくれます。

大人も子供も、読んだ後に勇気をもらえ、元気になれる作品です。

10.レオ・レオニ×『スイミー』

1963年に発行された不朽の名作「スイミー」。日本語の翻訳は、谷川俊太郎さんがされています。

小さな魚が団結して大きな魚に立ち向かう展開で、淡い絵と、困難に立ち向かう勇気あふれるストーリーが心の中で風景のように残る印象深い作品です。最近でも、映画「万引き家族」の中でも、そのストーリーが引用されていました。

作者のレオ・レオニーはオランダ出身の絵本作家で、デビューはなんと49歳のとき。それまでは新聞社の美術担当編集者であり、グラフィックデザイナーとしても活動。その中で、エリック・カールの才能を見出した人物だそうです。

遅いデビューではありながら、世界的に有名な作品をいくつも残しています。

まとめ

好きな作家さんの作品は、どれを読んでも面白いと思うことが多いですが、その中でもそれぞれで一押しの作品を選んでみました。

絵本は想像力を高めて、心を豊かにします。

私も子どもへの読み聞かせ、または大人になった自分のために、絵本をたくさん読んでいけたらと思います。

皆さんも、まだ読んだことのない作家さんがいたら、ぜひ手に取って読んでみていただけたらと思います。