『Nのために』　榮倉奈々主演の純愛ミステリー

huluのおすすめ作品に出てきて、たまたま出会ったこのドラマ。『Nのために』

原作も読んだことはなく、何の予備知識もなかったのですが、小説の作者が湊かなえさんということで、多分間違いないだろうと思い視聴。

これが、もう。・・・想像をずっと、ずーっと超える面白さでした。

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《作品について》

・杉下希美（榮倉奈々）　主人公　高校まで青景島で育ち、大学で上京

・成瀬慎司（窪田正孝）　希美の高校の同級生　料亭「さざなみ」の一人息子

・安藤望（賀来賢人）　希美の大学時代の下宿先「野ばら荘」の住人　希美に将棋を教わる

・西崎真人（小出恵介）　「野ばら荘」の住人　大学を休学し小説を書いている

・野口貴弘（徳井義実）　タワーマンションの住人　のちに安藤の会社の上司に

・野口奈央子（小西真奈美）　野口の妻　希美と親しくなり野ばら荘をたびたび訪れる

・高野茂（三浦友和）　青景島の警察官　希美と成瀬をある事件の犯人ではないかと疑っている

高層マンションで起きた殺人事件と、それより15年前、瀬戸内海に浮かぶ島で起きたある事件。この二つの事件の繋がりに疑いを抱く警察官が、関係者に話を聞いて真実を求めようとします。各人、それぞれの過去の回想によって、次第にあの日何が起きたかということが明らかになっていく構成。

その場に居合わせた事件の関係者、みんなが自分以外の人のことを思って事が起きた。その登場人物たちみんな、「N」がつく名前なのです。それで、「Nのために」という題名。

「N」が、それぞれにとって大切な人になるまでが丁寧に描かれています。しかもその背景はどれもけっこう衝撃的で。

人間の持つ優しさ、強さ、弱さ、残酷さ、嫉妬、悲哀。友情、愛情、憎しみ、尊敬、軽蔑などの感情の繋がり。

ああ、そうか、人はこんなにも色々なかたち、気持ちで誰かを想うんだ、と。

そして、登場人物たちの「Nのために」という思いが交錯して、一つの殺人事件が起きる。その、展開みたいな集約みたいな構成もまた完璧で、本当に素晴らしい作品です。

俳優陣の演技もすごいです。

特に、成瀬役の窪田正孝君の演技が素晴らしい。全てを達観したよう落ち着きの中に、にじみでる深い愛情と優しさと包容力。この役は彼にしかできなかった気がします。

希美役の榮倉奈々ちゃんの演技もすごく良かった。安藤役の賀来賢人さんは、このドラマで初めて知ったけど、とても魅力的な役者さんでした。

個人的に日本のドラマでは、今のところNo.1！

まだ観たことのない方にはぜひぜひおすすめしたい作品です。

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