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『リバース』 湊かなえ原作 藤原竜也主演のヒューマンサスペンス

湊かなえさん原作の『リバース』

大ヒットした原作はまだ読んでいませんが、ドラマももれなく面白かったです!

リアルタイムな視聴に弱い私ですが、TVerを利用し、何とか追いつきながら完視聴しました。

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キャスト

  • 深瀬和久(藤原竜也) 主人公 事務用品会社の営業マン
  • 広沢由樹(小池徹平) 大学時代の親友
  • 越智美穂子(戸田恵梨香) 現在の恋人(に、なりかけ?) パン屋で働いている
  • 浅見康介(玉森裕太) 大学時代の友人 現:高校の教師
  • 谷原康生(市原隼人) 大学時代の友人 現:大手商社マン
  • 村井隆明(三浦貴大) 大学時代の友人 現:政治家の父親の秘書
  • 小笠原俊雄(武田鉄也) 10年前の事件を担当した元刑事 現:フリージャーナリスト
  • 谷原明日香(門脇麦) 村井の妹で谷原の妻

ストーリー

あのとき広沢を止めていれば。

ドラマは主人公深瀬の独白から始まる。深瀬は10年前、親友の広沢と、大学のゼミの仲間(浅見・谷原・村井)たちと長野県へスノボ旅行に行くことに。前日に事故を起こした村井が遅れて合流することになったが、他のメンバーは先に現地に向かうことに。楽しい道中。そして、一行は無事目的地の別荘に到着した。おいしいご飯を食べ、このまま楽しい1日を終えるはずだったが、ある事件が起こってしまう…。

この事件で、彼らは大きな秘密を抱えることに。

そして現在。行きつけのコーヒー店での偶然の出会いから、距離を縮めた深瀬と美穂子。彼女の元に、『深瀬和久は人殺し』と書かれた封筒が届く。

思い当たることはただ一つ。深瀬は10年前のあの事故で自分たちが犯した過ちを、美穂子に打ち明ける。その結果、美穂子との間に深い溝ができてしまう。

告発文は秘密を共有する他のメンバーの元にも送られる。それから次々と襲い掛かる事件に、深瀬は10年前の事故の真相と向き合うことを決意する。

現在から過去へ、記憶をリバースさせながら、それぞれの登場人物が経験したあの事件の日が語られる。

調べるにつれ、それぞれが仲間の行動を不審に思っていたことも明らかになり、お互い疑心暗鬼に。そして、彼らが隠した秘密が、この10年間に人生に落とした暗い影も描かれる。

そしてクライマックス、深瀬は衝撃的な真相にたどり着く!

《ドラマチック感想》

深瀬にとって唯一の親友だった広沢。自分の知っている彼は一人なんだけど、みんなの中にそれぞれ唯一無二の広沢が居て。事件の真相を追うとともに、みんなの中に残る記憶と、彼のことを思う友情や愛情によって、広沢という人間が形作られていく。そんな物語でした。

衝撃が2回ありました。1回目は告発文を送った犯人が判明した瞬間。思わず「怖っ!」と叫んでしまいました。そのくらい、綿密に練りあげられたストーリー。さすが湊かなえさんです。

2回目の衝撃は原作でのクライマックス(ドラマではその後が描かれています)。まじですか…。想像できませんでしたよ、そうくるか…。

俳優さんたちもみんな素敵です。湊かなえさんの人間の描写力に、個々の演技力が乗っかって、リアルさが増してます。みんな等身大の若者って感じで、すんなりと入ってくる。

ほぼ取り柄のない普通のサラリーマンの深瀬役を演じた藤原竜也。着ている服もちょっとダサくて、おどおどした感じが可愛い。割と似通った雰囲気の役が多い俳優さんですが、いつものその感じを忘れるくらい、役にはまってました。美穂子演じる戸田恵梨香の可愛さは尋常じゃないです。終盤は演技力もあいまって、神々しいくらいです。一番良かったと思うのは谷原を演じた市原隼人。ただの熱い人じゃないんですね。顔で笑って心で泣く。それがすごく伝わってきました。

最後に、原作の素晴らしさはもちろんですが、キャスティングや音楽も素晴らしくて、制作陣がいいんだわとなりました。これまでの湊かなえさん原作のドラマ、『Nのために』や『夜行観覧車』の制作チームが携わっているそうです。

『Nのために』でも大感動だった私。『夜行観覧車』はまだ未踏破なので、ぜひチェックしたい作品になりました。

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