兵庫県に3城ある100名城のうちの1つ、明石城に行ってきました。
徳川秀忠が築城を命じた明石城は、天守を持たなかったお城。本丸四隅に3重の隅櫓が建てられ、現存する2棟が重要文化財になっています。
アラフォーの私が定年後も見越して始めた100名城めぐり。こちらが2城目です。
⇒1城目「姫路城」の記事はこちら
明石城のみどころ
◆職員さん おすすめのビューポイント
管理事務所で100名城のハンコを押していたとき、公園を管理している市職員の方に聞いたおすすめのビューポイント。
平山城である明石城は平地から20メートルの高さに建てられています。その一番上まで一気に登るのではなく、「途中6メートルの高さの所で道が分かれているから、そちらへ進んでごらん」と教えてもらいました。
言われたとおり、進んでみると。
反りたつ美しい石垣と、その上にそびえる櫓を、絶好のアングルから見ることが出来ました。
教えてくれた職員さんによると、皆さん一気に上まで登ってしまって、この絶景を見逃す方が多いんだそう。確かに事前に話を聞いていなければ、私たちも見逃していたんじゃないかと思います。
また、紅葉の時期ということもあって、落ち葉を踏みながら石垣づたいに歩く本丸までの道も、すごく風情があって素敵でした。
◆期間限定で無料公開する櫓
石垣も堪能して、本丸へ。現存する2つの櫓は、指定月の土日祝に無料公開されています。
奇数月(5・9・11・3月)は坤櫓(ひつじさるやぐら)、偶数月(4・10月)は巽櫓(たつみやぐら)で6月~8月、12月~2月は公開休止となっています。
11月に訪問した私たちは坤櫓に入ることができました。
櫓前にはボランティアガイドさんがいて、すごく丁寧に明石城について説明してくださいました。
内部は、資料館のようになっていて、色々なものが置かれています。
入場料もかからず、無料でガイドさんの詳細な説明を聞ける。ぜひ、公開期間に訪問するのがおすすめです。
◆必見は櫓の二重破風
「破風」とは、屋根の平側にあえて山形の形状をした屋根をつけて破風を生じさせ、屋根装飾としたもの。どんなデザイン・配置が施されているか楽しむのも、お城鑑賞の見どころの一つでもあります。
主な破風の形状に「千鳥破風」と「唐破風」というのがあります。特に大きなお城では、色々な破風を組み合わせて使うことによって、特徴を出しているそうです。
明石城の櫓では、この千鳥破風と唐破風が二重になっていのがポイント。これはすごく珍しいものだそうで、大学教授が学生さんを連れて、見学にくるほどだとガイドさんが教えてくれました。
◆展望台から見える明石海峡
坤櫓と巽櫓を結ぶ塀沿いは展望台のようになっています。
そこから市内を見ると、街の向こうに明石海峡を望むことができます。
明石海峡大橋が目に入ったときは、ちょっとテンションがあがりました。その向こうには地平のように見える海。
当時ここで暮らした人々も、きっとこの場所から海を見ていたんですね。
◆街に溶け込む明石城
明石城を中心に整備された明石公園。宮本武蔵作とされる日本庭園があったり、スポーツ施設があったり、管理事務所にはおしゃれなカフェが併設されていたりと、すごくいい感じに手入れされている印象でした。
観光客だけにスポットを当てず、明石の街に暮らす人の憩いの場としての役割が大きい歴史公園という感じ。
とはいえ、私たちが行った日は、ちょうど西日本B-1グランプリが開催される前日で、会場の設置作業が進められていました。そんな風に大きなイベントでも利用されているようです。
姫路城や大阪城ほど派手ではないけれど、昔も城下町として賑わっていただろう場所に、今もたくさんの人が集まって街のシンボルとなっているという様子が、何だかすごくいいな、と感じた明石城でした。
◆100名城スタンプ置き場
明石城のスタンプは、公園入口から入り右に曲がったすぐ右手にあるサービスセンターの中。窓口近くにありました。
2城目もばっちり押せました。
私が持っている日本100名城スタンプ帳はこちら。
2019年に築城400年を迎える明石城。街の暮らしに溶け込んだ、市民にとって身近なお城。ぜひ訪問してみてください。