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『コール・ザ・ミッドワイフ』シーズン1 あらすじ・感想 実話をもとにした命にまつわるドラマ


huluの新着ドラマから見つけた作品。このドラマは助産婦として多くの出産に立ち会ってきたジェニファー・ワースの実話がもとになっているそう。作品中も過去を語る形式で主人公のナレーションが入ります。

医療技術が進んだ現在でも、出産は命にかかわる大きな仕事。現在よりも医療や環境が整っていない昔だったら、なおのこと。エコーもなく、自宅で出産する人がほとんどで、それだけでもう色々ありそう。加えて、舞台はロンドンの貧困層が暮らす地区。飢え、劣悪な環境など、当時の社会問題も背景にあって。そんな出産にまつわる数々のドラマが描かれている作品です。
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《作品について》

1.データ

原作:ジェニファー・ワース

監督・演出:フィリッパ・ローソープ/ジェイミー・パイン

制作:BBC 2012年

2.キャスト

  • ジェニー・リー(ジェシカ・レイン):主人公。当初は何かから逃れるようにイーストエンドに赴任。次第に助産師としての仕事に生きがいを見出していく。
  • チャミー(ミランダ・ハート):新人の助産師。名家の出。巡査と恋に落ちる。
  • シスター・ジュリエンヌ(ジェニー・アガター):婦長的役割のシスター兼助産師。
  • シスター・モニカ(ジュディ・パーフィット):英国初の助産師の一人。家族とは絶縁。

3.あらすじ

1950年代のロンドン、イーストエンド。ここは、十分な教育を受けられない貧しい人々が暮らす貧困地区。知識がないゆえに、避妊を知らず妊娠を繰り返す女性たち。

そこに着任した若き看護師のジェニー・リー。彼女は修道院で助産院でもある”ノンナートゥス・ハウス”で、助産師として働く。当初は、想像以上に不衛生で貧しい環境に驚きを隠せないジェニー。日々、悪銭苦闘して働く中、時には仕事の枠を超えて、街の人々と関わるように。彼らの手助けをする中で、次第に助産師としての仕事に生きがいを見出していく。

《ドラマチック感想》

◆悲惨過ぎない。だけど、事実は小説より奇なり。

主人公のジェニーは、出産や看病をとおして、個人から社会の問題まで、幅広い困難を目の当たりにします。自分が生まれた環境だけでは到底見ることのできなかった世界を。

当然のごとく、悲しいことも予期しないことも起こります。そんなことある?って思うようなつらい事件も。だけど、悲惨すぎるまま終わらないっていうか、人間同士が関わることで生まれた繋がりによって、最後には前向きで幸せを感じられるストーリーになっています。そこらへんは実話がもとになっているから、若干表現がマイルドになっているのかも?

ただやっぱり、貧困っていうのは、問題をさらに大きくしてしまうなっていうのは感じる。そういう意味で、かなり社会派な作品です。

◆実話の説得力

貧乏とか、病気とか、どうにもならないことはたくさんあるんだけど、ジェニーは全てを仕事に捧げます。その理由を、全ては愛だ、愛に変わるものはないと言い切るナレーションの声。この数々の命の誕生や喪失を見てきた人の発言には、かなりの説得力がありました。

生と死。その時代を生きた人たちの本当にあったドラマの数々が、涙腺を刺激します。出産経験がある人は、出産シーンで自分のお産がオーバーラップすること間違いなし。現役の看護師さんや助産師さんとか、今、目指している方々にはよりこみあげるものがありそう。

産まれることも死ぬことも、全ての人間が経験すること。その生死と、人と人の繋がりについて考えさせられるドラマです。

◆好感がもてる登場人物たち

美貌と強い精神力を持つジェニー。要領が悪いんだけど、誠実さが胸を打つチャミー。二人を中心に、好感が持てる登場人物ばかり。

その登場人物たちの恋愛とか人間関係から派生するストーリーも組み込まれています。日本ではあまり馴染みのない俳優さんたちばかりですが、かえってリアリティが増したかも。あっという間に1シーズン見れてしまいました。

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